専修大がリードを保つが、青山学院大も追い上げを見せる
5~8位の順位決定戦は、専修大が青山学院大に追い上げられつつも終始リードを握って逃げ切った。もう一試合は日本大学が学内の部活動で新型コロナウイルスの陽性者が出た関係で、順位決定戦を棄権。大会自体の棄権ではなく、最終日の試合には出場が予定されている。これによって日本体育大が不戦勝となった。5~8位は11/7のつくばカピオで最終戦を迎える。
サイズ面では優位に経つ専修大と、新ヘッドコーチの元で始動した青山学院大の戦いは、終始専修大がリードを握った。
1Qは13-17と静かな立ち上がりとなり、2Qになると試合が動いた。青山学院大はディフェンスを締めて簡単には攻めさせないが、専修大は#12西野(4年・F)、#95齋藤(3年・G)らが得点。青山学院大は#2斉藤(4年・PF)がアシスト、ドライブと躍動感を見せ、#17保泉(3年・SG)も3Pを決めて好調さを見せる。しかし専修大も#46寺澤(3年・F)が攻めて連続得点。27-37と10点差にして前半を終えた。
3Q 、専修大は#13スティーブ(1年・C・福岡第一)が豪快なダンクを見せる。青山学院大は#24永野(3年・PG)が早い展開を繰り出していくが、トランジションでは専修大も引けを取らない。また#13スティーブが#36相原(3年・SF)、#6菅野(2年・C)を連続ブロックして勢いをつけ、47-61とリードで最終Qへ入った。
専修大のリードは揺るがないが、終盤に青山学院大が粘った。高い位置からディフェンスを仕掛けてボールを奪い、#17保泉、#2斉藤、#24永野が次々に加点。このQだけで31点を稼ぐが、得点力では専修大も負けていない。スローインの球際を狙われてミスが頻発したがリードを守り、残り30秒には#13スティーブが豪快にランニングダンクを叩き込むと流れを断ち切った。最後は78-86。専修大が5位決定戦に進んだ。
この日専修大は#12西野が27得点9リバウンドと大活躍。特に欲しいところで決めきってくれる場面が目を引いた。昨年度のエース、盛實が卒業したが「今日はうちは誰でも得点が取れる。今年は盛實さんのような人はいないけど、誰もが得点できる強みを活かしたい」という。ここ数年は誰が出ても変わらないチーム作りを意識して進めてきた専修大だが、それを継承してより強いチームになれれば理想的だ。最終戦ではこの日不戦勝となった日本体育大と戦う。
「初戦よりは狙っている速い展開は出せた」という青山学院大は、終盤に追い上げた。相手チームのスローインを狙ってボールを奪うスタイルは、吉岡ヘッドコーチが得意とするところでもある。ただし、中盤で開けられた差を取り戻すには苦しく、「勝負がほぼ決まった状態から」のリカバリであったことも確か。さらなる改善が望まれる。主将の#2斉藤も初戦からの進歩もあったが反省も多かった。新しいスタイルには「まだ混乱するところもある」というが、斉藤自体の動きも持ち味のダイナミックさが第1戦よりも発揮されていた。#17保泉や#2永野らも20点以上のスコアを記録し、頼もしさが見えている。最終戦の7位決定戦ではチームとしての“らしさ”をさらに発揮して欲しい。