ベスト8を決める戦いでも、ベスト16に続き熱戦が続いた。駒沢屋内球技場は接戦が続き、青山学院大は大東文化大との接戦を制し、2018年以来のベスト8進出。また拓殖大は東海大と延長戦までもつれるがわずかな差で涙をのんだ。神奈川大は明治大と前半接戦を繰り広げるが、後半明治大のスリーポイントが連続で決まって流れを作ると抜け出した。
ベスト8に進んだのは青山学院大、明治大、東海大、白鷗大、日本体育大、早稲田大、日本大、中央大。ベスト4からは会場を国立競技場代々木第二体育館に移し、最終日まで頂点をかけた戦いが続く。

青山学院大は逆転されるも建て直し、大東文化大に勝利
大東文化大と青山学院大の戦いは終始接戦となった。青山学院大は1Qからスリーポイントが好調。#77芦田(3年・SG)が気持ちよく決めていく。大東文化大も内外決まり点差はつかない。1Qは20-21と僅差となるが2Qも青山学院大はスリーポイント、速攻、またボールがよく回り加点が続く。大東文化大は序盤こそ決め返して拮抗した状態だったがミスもあり、早い展開でつないだ青山学院大が35-44と前半リード。
3Q、大東文化大は#3塚本(4年・PG)が積極的に攻めてレイアップ、スリーポイントと続けて決めていくと、#32和田(1年・SG・北陸)のスリーポイントで残り4分に同点にし、そこからたたみかけて逆転に成功。しかし青山学院大もこここで切れず#12広瀬(3年・SF)、#35オドゲレル(4年・SG)、#17北條(2年・SF)の3連続スリーポイントで逆転し61-63で最終Qに入る。
4Qは互いに譲らないところから好ディフェンスを続ける青山学院大がミスを誘い、リードを保つがファウルが混んできた状況でも粘りを見せる。大東文化大は#32和田のスリーポイントで残り47.6秒で同点にするが、青山学院大は#35オドゲレルのドライブが決まり譲らない。残り23秒、大東文化大は#3塚本がフリースローを得るがこれを1本しか決められず。残り時間でフリースローを決めた青山学院大が78-82で逃げ切った。

青山学院大はディフェンスでの粘りと12本のスリーポイントで失いかけた流れを立て直す修正力が光った。今季主将を務める#35オドゲレルは「大会前までは意見がまとまらないこともあり、チームとして出来上がって大会に入っているわけではなかった。でも去年までなら立て直せずに負けてしまったような展開で勝てたのは大きい」と、集中力の持続を勝因にあげる。久しぶりのベスト8突破となったが、次につなげたい。
拓殖大はアグレッシブな攻守を見せるが東海大に惜敗
前日の東洋大戦で劇的な逆転勝利をあげた拓殖大が、東海大相手に最後まで一進一退の攻防を繰り広げた。1Qから積極性が光った拓殖大はリードして試合を進める。東海大は前半ターンオーバーも多くついていく格好になるが、2Q終盤に#3渡邉(1年・C・福大大濠)のスリーポイントが決まると逆転。#77直井(3年・SG)が好ディフェンスを見せ、また速攻も決まって32-37として前半を追えた。
3Qは東海大ベース。#2轟(3年・PG)が4連続のスリーポイントを沈めて引き離すと10点差をつけた。しかし、4Qに拓殖大もスリーポイントで返す。#23宮平(3年・PF)、#21竹江(2年・SG)、#8目良(4年・PG)ら5連続でスリーポイントが決まると残り4分で1点差。ここからファウルや守られての24秒オーバーが続いてしまうが、東海大もシュートが決まらず停滞の終盤戦となる。拓殖大は#8目良、#9白井(3年・PG)が東海大のディフェンスを切り裂いてドライブで得点。66-66で延長へ入った。
延長戦、拓殖大はガード陣がアタックを続け、東海大は#3渡邉がリバウンドで奮闘。拓殖大は守りきれずファウルでフリースローを与えていく形になる。2点差で粘るが残り22秒で#4中川(3年・SF)にゴール下を決められ4点差となり、残り時間では追いつくことができず72-76。東海大が苦しみつつもベスト8進出となった。

東海大はディフェンスが手薄で拓殖大に簡単に打たれてしまう場面が目立った。次からは修正したい。拓殖大は昨年大勢いた4年が卒業し、経験値が浅いメンバーが多い中、持ち味のスリーポイントだけではなくディフェンスでも奮闘を見せた。