【2021リーグ1部】「上のチームとの差を詰めて、勝ちきれるチームに」さらに上を目指して続く、中央大のチャレンジ・#35清水宏記(10/31)

2021リーグ

「トーナメントとは違う中央大の姿を見せられるはず」

リーグ3戦目のあと、そんな風に語った主将の#15町井(4年・SG)の言葉を、チームはリーグ終盤にかけて少しずつ体現しているように見える。

10/31の第8戦、中央大は前節で東海大を下すという金星を挙げていた大東文化大を破り、3勝目を挙げた。大東文化大に持ち味を出させないアグレッシブなディフェンスとオフェンスは、終始途切れることがなかった。前日の日本体育大戦では最後の最後で逆転負けを喫していたが、そんな最悪な負け方をしたチームとは思えない、見事なパフォーマンスだった。

勝利の瞬間、清水が見せたガッツポーズ。

スタメンガードとして試合の流れを作る#35清水(4年・PG)は、その切り替えの理由を以下のように語る。

「昨日、試合が終わった後にみんなに言ったのは、夜には翌日に向けてミーティングを行う予定だったので、それまでに切り替えようということでした。家に戻って夕飯を食べ、風呂に入るまでは今日の愚痴や反省を言ってもいいけれど、ミーティングをする時にはもう明日に向けて切り替えておこうと。それができていたんじゃないかなと思います」

清水自身もその切り替えが完璧にできていたといえそうだ。16得点、3ポイントは3/3、フィールドゴールもフリースローも全て決め、シュート確率100%。アシストも4つ決めた。特にここまでほとんど入っていなかったアウトサイドのシュートが、1Qの早い段階で立て続けに決まったことで、チームを勢いづけた。

「今日の数字は本当に嬉しいです。シュートについては特に。去年のオータムカップやインカレでは結構外のシュートが入っていたんですが、今年は本当に入っていなくて。リーグ戦に入っても不調で、前の試合まで結構打っていたものの、2本しか入ってなかったんです。自分が決めていれば勝った試合もあったと思うので、悔しかったですね。だから今日入ったことは本当に嬉しいです」

チーム全体としてもスリーポイントは11本、50%の確率で、大東文化大の追い上げをその都度断ち切るように決まったことも印象深い。大きな達成感ある3勝目といえるだろう。

中央大は、選手が主体となってチームづくりを進めており、清水はスカウティングを担当している。スカウティングといえばスタッフの仕事という印象があり、スタメンの選手がそれを行うのは珍しい。しかし北陸学院時代から同期の大倉(東海大#11)とも取り組んでいたため、慣れているし嫌いではないという。司令塔がスカウティング行うからこそ、細かな面もよく見えるのではないだろうか。中央大はいいプレーも見せているが、現状では1部リーグで勝ちきれないというところが一つの課題でもある。どうすればその壁を越えていけるかも、より詳細に把握できているかもしれない。

「ここまでのリーグ戦の感触として、上のチームと戦えるようになってきたなとは感じますが、まだ差があるというのが現状だと思います。その差をどう埋めるかというのを、残り3試合で追求して勝ち切りたいんです。そうすると勝ち越しができるんですよね」

残り3試合をすべて勝てば6勝5敗となり、2001年に準優勝して以来、1部リーグで達成できていなかった勝ち越しが叶う。そこを一つの目標として戦っていこうという気持ちでいる。

「ここをよくすればいける、というポイントはいくつかあります。控えの時間帯や疲れが出てくる後半の勝負どころ、最後の残り5分の戦い方みたいなところをいかに突き詰めていくかですね。でも怪我をしていた#28濱野(3年・SF)や#13小川(1年・SG・北陸)が帰ってきてくれたことで、チームとしてもかなり厚みが出てきました。また、彼らが怪我をしていなかったことで、#2内尾(2年・SF)や#60蒔苗(2年・F)がより伸びてくれました。仕上がってきているというのは感じているので、勝負どころをいかにチームで乗り越えていくかというのに取り組みたいです」

#99古河の奮闘や、エースの#21渡部も活躍も光る。

チームとしての完成度を高め、結果を出すということは、この先に続く財産を残すということでもある。昨年の主将である樋口が2024年の創部100年の節目に優勝のできる、プロ意識のあるチームに、という目標を掲げたが、彼が築いた土台を次世代の選手たちがきちんと引き継ぎ、体現していかなければそうした文化は作れない。

「僕は樋口さんと1年の時に寮で同室だったんですが、その時からいろんな話をして、言っていることの大切さを感じていました。考えは理解できたし、それを浸透させるための、彼の行動力というものにすごく感銘を受けました。僕らの代は樋口さんのやっていたことを継続しながら、プラスアルファとして自分たちの色を加えてやっていこうとしています」

昨年のインカレで引退時に、樋口は「自分はやりきった。あとは後輩がきっとやってくれる」と後を託して卒業した。今年の4年生たちは皆、彼の背中を見て学んでいる。今度は自分たちが背中を見せ、後輩へとつなぐ仕事をやり遂げるだけだ。

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