【オータムカップ2020】10/10・1部レポート

オータムカップ2020

リーグ戦中止の代替試合となるオータムカップ2020が開始

新型コロナウイルス流行の影響で、中止となった今季の関東大学リーグ戦。その代替試合としてトーナメント形式の「オータムカップ2020」が10月10日より開始となった。大会は1~5部がそれぞれトーナメント形式で開催され、1部に関しては9~12位は大会終了後に、2部上位とのインカレ出場をかけたチャレンジマッチが開催される。なお、今大会は無観客開催となり、Jスポーツ、あるいはバスケットLIVEにて視聴が可能だ。

日本大、白鴎大、東海大、筑波大が初戦突破中央大は筑波大相手に健闘を見せる

1回戦の勝者は日本大、白鴎大、東海大、筑波大。次の2回戦ではシードとなっている大東文化大、青山学院大、専修大、日本体育大との対戦に望む。

日本大はここしばらく負けなしの早稲田大相手に大きく差をつけた。序盤こそ初日・初戦の緊張感が見えたが、走れるガード陣が流れを変えると、一気に勢いづいた。白鴎大は今季ガラリとメンバーが入れ替わったが、高さと得点力で神奈川大を突き放した。東海大拓殖大を圧倒。注目ルーキーの#5河村(1年・PG・福岡第一)をはじめ、ベンチ入りしたメンバーを全員出場させて圧勝となった。

筑波大中央大に対して接戦となる時間帯もあった。中央大の粘り強いディフェンスとアグレッシブな攻撃により、鈍い出足となる。ベンチメンバーの安定感ある活躍で流れを掴むが、3Q中盤まで中央大も食い下がり、見ごたえのある一戦となった。筑波大主将#8菅原は初戦突破にホッとしつつ、「出だしでうまくいかないことが多く、自分たちのペースに持っていくのに時間がかかった」と反省。今季は主将を務めるが、「自分にできる形で表現」するのが目標だ。「自分はリーダーシップを前面に出すタイプではないが、どうすればチームメイトに伝わるかを考えながらやってきて、1年生とも積極的にコミュニケーションを取っている。そういう意味で例年以上に団結力があり、1年から4年まで何でも言い合える。自分なりの形で伝えたい」という面を、この先の試合で見られることを期待したい。

筑波大・菅原

一回戦敗退組は順位決定戦で仕切り直し早稲田大・神奈川大・拓殖大・中央大

順位決定戦に進んだ4チームは2週が空いた10月の最終週に行われる9~12位の順位決定戦へと回る。この4チームは大会終了後に行われる、インカレ出場をかけたチャレンジマッチが確定したことになる。

早稲田大は主将の#41小室(4年・C)、#8津田(3年・SF)とエース陣が欠場。苦しい戦いを強いられ、日本大への雪辱は叶わず。今季は学生コーチ主体となるが、「新体制で良くなったと言われるようにしたい」森学生コーチ。目指す全員一丸となったバスケで立て直したい。神奈川大は昨年と大きくメンバーこそ変わらないが、大エース・小酒部がBリーグ・アルバルク東京へと加入し、その穴を全員で埋めていく必要がある。白鴎大に対してサイズ面で苦しむ場面が多かったが、粘り強いディフェンスは見せた。

拓殖大もガラッとメンバーが変わったチームのうちの一つ。「ここまでいろんな経験をしてきて、大事だと感じているのはコミュニケーション」と主将の#41杉野(4年・PF)。拓殖大の個性的で自由な雰囲気をチームカラーとしてしっかり出しつつ、コミュニケーションを取ることで復帰した1部で存在感を示していくのが目標だ。個人的には良くなかったと反省し、個人練習も増やして次の試合に望むという。

中央大は粘り強い戦いぶりを見せ、筑波大相手に食い下がった。激しいディフェンスを武器に、攻撃面でも各選手のアタックが目立ち、前半は接戦に。筑波大が前半終了間際で引き離すが、3Qには気迫を見せ、追い上げる場面もあった。

中央大は#21渡部が17得点。2年目だが得点源として既に存在感は大きい。

各大学ともチーム練習は徐々に再開して大会に望む

各大学とも入構禁止措置が長く取られる時期が続き、選手たちはモチベーションの維持や練習方法にも苦慮してきた。緊急事態宣言下では大学に残った者と帰省したものに分かれ、練習再開後は少人数の練習から徐々に参加人数を増やして全体練習にこぎつけているチームが多いようだ。教育実習もあり、筑波大では全員が揃ったのは8月という。各大学、全体練習に移行するまでの期間もそれぞれ異なるだろう。会見では「モチベーションの低下を感じた」(日本大#10杉本)「何をやっているんだろうと思う時期もあった」(拓殖大#41杉野)という、練習ができない期間での選手たちの難しい気持ち部分での声が聞かれたが、同じように感じていた選手は少なくなかったはずだ。それでも各チームオンラインでのトレーニングやミーティングなど、さまざまな手法で練習やコミュニケーションを重ね、また大会の開催が決まったことで気持ちも奮い立たせ、立て直してきている。

指揮官レベルでも「長期にわたる空白期間で、緊張感やゲーム感が失われてしまっている」(白鴎大・網野監督)という声もあった。他チームも久しぶりの公式戦でどのチームからも少なからず出だしの固さも見えた。しかしリーグ戦ほどの試合数はこなせないが、多くの選手、監督が大会の開催に対して感謝を述べる場面が目立った。貴重な試合の機会を少しでもチームの成長につなげてもらいたい。

白鴎大は大学の理解もあり、緊急事態宣言期間を除き、2月と5月以降も大学施設を使っての練習を行うことが可能で、他よりも練習再開は早かったと網野監督。今大会は精神的支柱である主将の藤岡を教育実習で欠くが、残りの4年生のリーダーシップに期待だ。

東海大の新たなる挑戦とルーキーの決意

快勝した東海大は、「この状況の中でゲームができることに感謝。7月20日に練習を再開したが、やってきたことをコートで表現できた」陸川監督。今季はインサイドのサイズで他チームに劣るが、#86八村(3年・C)、#23佐土原(3年・PF)はアウトサイドも打て、小さくなった分バリエーション多彩に戦うチームだという。インサイドにこだわらず、5アウトでオールラウンドにビッグマンも攻めていくスタイルで挑む。

「今年は今までにないチームの組み立て方で難しいところもあった」と語るのは今季の主将#28津屋。大人のスタッフや4年生といった、主要メンバーが連携してチームを作って来た半年の苦労を感じさせた。拓殖大戦では「相手のペースに合わせてしまったのが反省点。自分たちのリズムでオフェンス、ディフェンスを作らないといけない」と次戦の専修大戦に向けてのコメントした。昨年インカレでは負けた相手にどのようなプレーを見せるかが注目だ。

今季の再注目ルーキー#5河村は1Q残り3分半でコートに登場し、パスを量産し、持ち味のスピードやキレを活かしたプレーでアシスト6、スティール4で大学デビューを飾った。久しぶりの公式戦に「思ったより緊張した」というが、「勝つことに少しでも貢献したいと思っていて、それができていればよかったと思う」と初戦の感想を述べた。

既にBリーグデビューも果たしているが、「高校時代とは違う新しいバスケット、自分にはないバスケットの知識を取り入れたかった」というのが東海大への進学の一つの理由だ。「システマチックなハーフコートオフェンスに重きを置いているチームでもある。そこでもっと自分がうまくなれば、トランジションもハーフコートも両方できて勝利できるチームになると確信している」と、描く理想を語った。セカンドユニットとしての出場やこれまでとのバスケットスタイルの違いなど、大学でのギャップは少し感じているよう。しかしすぐに馴染んでいくに違いない。

#5河村はセカンドメンバーとしての登場になったが、スタメンの#11大倉と同時登場のシーンもあり、今後の起用パターンにも注目。

【ROOKIES】#6野口佑真(日本大・1年・川内)「自粛期間中の個人練習やトレーニングも大きな自信に」

スタメンで登場し、生き生きとしたプレーを見せた。ビッグマンの多い日本大にあって一見サイズは目立たないが、身長は190センチと決して小さくない。走れるスモールフォワードでありそこは大きな強みだ。飯尾や高原といった機動力の高い選手との小気味良いプレーが、日本大の新たな武器になれば心強い。大学に来て感じたフィジカルの差もここまでの期間で意識してトレーニングに取り組んできた。


ー初の公式戦を終えてどんな印象ですか?
「自分のデビュー戦になりましたが、そんなに緊張することなく自分の持ち味が出せなかなと思います」

ーアグレッシブなプレーが出ていましたが、どのようなことを心がけてプレーしていたのでしょう。
「ディフェンスをして走るのが、今の自分に求められていることです。リバウンドを取って、誰かがうまくもらって、それをプッシュしてリングにアタックするということを心がけて今日はやっていました」

ー練習も試合もなかなかできない難しい初年度になりましたが、この半年はどう過ごしてきましたか?
「自分は帰省せずに大学の寮に残りました。だから(寮の隣にある)体育館も使えて、個人練習やウエイトトレーニングをほぼ毎日やっていたので、自分としては自粛期間も自分としてモノになったかなと思っています」

ー一方でチーム練習期間は限られたと思いますが、合わせなどの面についてはいかがですか?
「日本大は高校と違って4番、5番のセンターがいるチームです。ピック&ロールなどは高校でプレーしていなかったので、そこからピックアップしていく、合わせの面で手こずっていて、それが今も課題の一つです」

ーでは大学で伸ばしていきたい部分はそういった面になりますか?
「ピック&ロールを使って、空いたらボールをさばいて、自分がいけるときは行って、という感じです」

ー日本大はビッグマンもいますが、飯尾選手(#22)など走れる人も多く、走るバスケも磨けそうですが。
「飯尾さん(#22)と高原さん(#11)と自分の3人で出る場面が多いんですが、そうなったときに3人とも機動力があると思うので、走って三線を作る形はやっていて、その面は強みだと思います」

ー野口選手の持ち味はどんなどころですか?どんなところを見て欲しいですか?
「190センチでフォワードをやらせてもらっているので、身体の強さだったり1対1は自分の力の一つだと思っています。今日も速攻でありましたが、プッシュしてリングにアタックするところを見てもらいたいと思います」

ー次の試合に向けて抱負をお願いします。
「次は大東文化大さんなので、留学生がいると思います。インサイドが今日の早稲田大とは違うと思うので、中に来たらさばいてキックアウトでパス、パス、でエキストラパスを出してフリーを作れたらいいなと思います。走るというのは継続して行いたいです」

日本大・野口
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